2017年8月16日水曜日

信用

金ってなんだ?

金本位制がとっくに終わっている以上、現代の金は発行元である国なり何なりの信用を切り売りしたものであり、常に市場にさらされることで、あまりに信用を損なうような行為は抑止されている。だから程々に価値が安定した金というものが存在していられる。…と言うのが定説だろう。

前置きはここまでで、書きたかったVALUでやらかしたYouTuberの件に入ろう。

個人的には、別に汗水垂らして稼いだ金こそが尊いなんて思っちゃいない。法にさえ触れなければ、金に貴賤はないと思っている。法に触れたらアウトという線引きは、単純にボッシュートされたらなくなるからだ。件のYouTuberが法的にアウトかどうかは知らないけど、弁護士もグルになってやっている以上、真っ白とは言わないまでもグレーのまま逃げ切る勝算があっての行動なのだろう。以下、法的にはセーフということを前提とする。

で、率直な印象は、「顔出ししてまで稼いだ信用を随分と安く処分するなぁ」。YouTuberなんて生かすも殺すもGoogle次第なわけで。ヘイトを集めすぎて広告主に敬遠されたら、GoogleにBANされても仕方ない。って言うか、割と最近そんな話があったような。

…と、最初は若さ故の浅はかな過ちだろうと思っていたのだけれど、そうではない可能性もあるのではないかと思い始めた。

もしも件のYouTuberが自分自身の空虚さを自覚していたとしたら。YouTuberバブルで膨れ上がった信用と真価の乖離を誰よりも認識していたのは、彼自身だったのかもしれない。長くは続かないことを自覚して、バブルがはじける前に売り抜けたいと思っていたときに現れたVALUは、まさに渡りに船だったのかも。

もし、これを機にYouTuberバブルがはじけたら、売りのタイミングとしてはベストだったと後に語られるかもしれない。まあ、何にせよ安易に信用するなという教訓を世に知らしめた功績は、素直に認めよう。

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